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労働新聞 2017年4月5日号・1面

国鉄分割・民営化ーJR発足30年

相次ぐ重大事故、進むローカル線の廃止・減便…
噴出する矛盾
「公共交通守れ」の声を
安倍政権にぶつけよう
国民の足を取り戻す闘いを

 国鉄の分割・民営化ーJR発足から四月一日で三十年を迎えた。分割・民営化は「国労を崩壊させれば総評が崩壊し、五五年体制を終末に導くことを意識し、その一念で」(当時の中曽根首相)の大号令の下、強行された。分割民営化に反対し続けてきた国労には組合差別などの攻撃が集中し、千四十七人がJRへの採用を拒否され、闘いが継続されてきた。
 米国の対日圧力が増すなかで一九八二年に臨時行政調査会(臨調)が国鉄の分割・民営化を打ち出し、政府・財界はマスコミを動員しながら、「国労が国鉄をダメした」「親方日の丸が赤字を生んだ」とデマキャンペーンを展開した。その一方で「全国画一からローカル優先のサービスに徹します」「ローカル線もなくなりません」などと甘言を振りまきながら、国鉄の分割・民営化を合理化した。
 しかし、この三十年間の実態はどうであったか。JR各社は不動産開発やエキナカ事業に突き進む一方、合理化を推し進め、駅員は激減、監視員不在によって利用者が被害を被る事故も多発している。路線管理や修繕などの事業も外注化も進んだ。また、百人以上が死亡する二〇〇四年のJR福知山線脱線事故をはじめ、重大事故も頻繁に起きている。
 JR北海道では道内赤字ローカル線の普通列車七十九便が減便され、以降も廃線・減便が続くおそれがある。JR西日本管内の三江線(広島県三次市〜島根県江津市、百八キロ)の廃線も計画されている。
 国鉄の分割・民営化—JR発足から三十年を迎え、その矛盾が噴出している。今になって政府は「(国鉄分割・民営化について)商売が分かっていない『学校秀才』が考えたらこうなるという典型。今だったら止められたかもしれない」(麻生財務相)などと無責任に言い放っているが、その責任は重大だ。その一方で、安倍政権はJR東海によるリニア中央新幹線の大阪延伸にゼロ金利に近い超優遇金利での三兆円融資を行うことを決定しているのだ。
 安倍政権は「規制改革会議」などをテコにしながら官邸主導で、事実上の白タク合法化の「ライドシェア」導入など交通・運輸分野での一大規制緩和を強行しようとしている。これ以上、国民・住民の足を奪うことを許してはならない。こうしたなか、国労は昨年から全国で「安全キャラバン」を展開、「地域の足を奪うな」と住民と対話しながら運動を強めてきた。住民生活に密接する自治労や教組などがいっそうこうした取り組みを支持し、ともに闘うと同時に、安倍政権や自治体、JR各社に対して必要な安全策や、公共交通としての鉄道維持に向けて、要求を強めることが必要だ。また自治体や地方議員も声をあげるべき課題だ。


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