20010905

全国一般大会に参加して
重要さ実感した中小の闘い

前進には地本の強化が課題

A県代議員


 労働組合の大会シーズンも後半になってきた。失業率が五%になるなど、リストラは続き、派遣、パートなど非正規雇用の増大など雇用破壊が続いている。そうした中、雇用と生活を守る労働組合の運動がますます重要になっている。また、参議院選挙総括では、小泉改革に同調する民主党への疑問も拡大している。小泉改革は大企業が国際的な大競争に生き残るための戦略であり、それに同調する民主党が財界のための政党であることは明らかである。多くの大企業労組が労資協調で闘わない中、戦闘的な中小労組の運動は労働運動全体から見ても重要である。以下は、全国一般労働組合定期大会に参加した代議員からの通信である。

 八月二十六日から三日間、山形県天童市で開かれた全国一般労働組合の第五十五回定期大会に、数年ぶりに参加した。
 私が自動車関連の工場に勤め、労働組合をつくってからもう二十年以上がたった。大会にはこれまで五、六回は参加してきたが、今年はぜひとも参加したいと思っていた。私の地方本部でも合理化攻撃を受けている分会があるが、ともすれば「こういう時代だからなあ…」と消極的になってしまう雰囲気が、分会執行部だけではなく、指導する地本にもある。だから、全国の仲間たちはどうやっているのか、ということを知りたいと思っていたし、全国のさまざまな経験から学びたいとも強く感じていたからだ。
 また、小泉政権誕生と小泉改革についての評価や、参議院選挙を通じて民主党が本当に労働者の味方なのかとの疑問もあり、これらについても考えてみたいと思っていた。
 私自身はとても重要な時期の、月並みな言葉だが「二十一世紀、労働組合はどうあるべきか」を決める大会だと思っていた。また、地本での議案討議が十分できなかったことがとても残念だったが、たくさんの「おみやげ」を持って帰ろうという気持ちで参加した。
 田島委員長はあいさつ(別掲)の中で、小泉政権の「聖域なき構造改革」は、中小企業と働く者に痛みを強いる構造改革だと断定し、これに対して断固として闘っていく必要があると訴えた。その通りだと思うが、私のまわりには小泉改革に幻想を持っている友人も多くおり、全国一般が労働組合として小泉改革を暴露する必要性を強く感じていた。
 また、田島委員長は民主党について一定の批判はしたが、労働者の政党なのかという点について、もっとはっきりさせてほしかったとの感想をもった。

◆        ◆

 代議員による各地の活動報告や六つの地本での闘争の報告には、闘ってこそ道が開かれることや労働者が団結すれば強いことなど学ぶべき点が多くあった。そして、中小企業の労働者を組織している全国一般の役割の重要性を再確認させられた。
 なぜなら、日経連の「新時代の『日本的経営』」で明らかなように、財界の二十一世紀戦略は国際的な大競争に勝ち、労働者にさらに犠牲を押しつけもうける方針である。その犠牲の押しつけが、年々私たちのところにも押し寄せている。そして、最も犠牲を受けてきたのが、中小労働者である。
 だから、全国一般が連合の中でも、労働組合はどのようにして「労働者の生活と権利」を守るのかを訴えてきたのは、ますます重要になってきている思う。そして、私としても全国一般の組合員であることに、誇りと自信をもつことができた。
 しかし、全国一般全体としてもっと団結を強めなければ前進できないとも感じている。私の地本でも、なぜ組織拡大が進まないのか、春闘で要求未提出の分会がでてくるのはなぜか、活動家の育成が進まないのはなぜか、などの問題を抱えている。前進を阻むものをはっきりさせ、その障害を取り除いていかなければ前進できないのは、当たり前である。
 大会方針である合同労組運動を再創造することや、全国一律の最低賃金制度実現をやり抜くには、各地本が力をつけさらに団結を強める必要があるだろう。それは、地本の現状を鮮明に把握し、問題点を整理しなくてはならない。その上に立って、全国で方針に沿って活動できるのか、という論議を深めることが今大会では必要ではなかったのではないだろうか。私の地本での前進を考えながら、それらを強く思った大会であった。


田島恵一委員長のあいさつ(要旨)

 小泉政権の「聖域なき構造改革」は、中小企業と働く者に痛みを強いる構造改革といえます。事実「骨太政策」では、不安定な雇用でいつでも首を切れる有期雇用や派遣労働の拡大を打ち出しています。小泉改革は、市場優先主義にもとづく労働者に痛みを強いるものであり、これまでの長い歴史の中で闘いとった労働者の権利を剥奪する「構造改革」には断固として反対し、闘っていかなければなりません。
 小泉政権の危険性は労働者と中小企業に痛みを強いる構造改革だけではありません。靖国神社への参拝、集団自衛権、憲法改悪発言に象徴される平和と国民にとってきわめて危険な政権であります。しかし、閉塞感が高まるなかで登場し異常な人気のもとで参議院選挙が7月に戦われました。私たちが支持し、支援してきた民主党・社民党は躍進を果たすことができませんでした。「改革を競う」「小泉総理の骨を拾う」として改革に対抗軸を打ち出すことができなかったことが民主党の停滞の大きな要因であるといえます。小泉改革や靖国神社参拝などその問題点をしっかりと批判していく民主党の心ある議員の皆さんの奮闘を期待してやみません。また、たとえ国会議員数では少数となっている社民党の労働者の立場にたった諸政策、平和を追求する社会民主政策は、日本社会になくてはならない勢力であり、労働組合の立場で組織点検を含め真剣に選挙総括をすすめていく決意でいます。
 ミニマム闘争の基軸となるのが法的規制としての最低賃金の闘いであります。この最賃闘争について全国一般は生活賃金を基礎としたあらたな全国一律最賃の方針を本年度の運動方針で提起しています。
 こんにち、デフレ圧力が強まるもとで企業を分社化して賃金30%カットなど賃金労働条件を引き下げての再雇用が先端産業や大手企業で広がってきています。この賃金切り下げ時には「地場賃金」水準との比較が出される傾向にあります。加えて、公務員制度改革も狙いに公務員の賃金労働条件の引き下げがあります。したがって、官で働く仲間もあるいは民間大手でもすべての労働者が一丸となって取り組むべき課題が、地場賃金の引き上げと最低賃金闘争といえます。多くの勤労国民に共感を得る最低賃金闘争を一丸となって取り組むことは、既存の労働運動の活性化にも結びついていくものであると確信するものです。

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