20010715

規制緩和で雇用拡大
有期雇用拡大に反対する集会

小泉改革に反撃を


 政府の総合規制改革会議は六月二十九日、終身雇用を前提とした雇用規制を大幅に緩和する方針を決めた。有期雇用は、パート、派遣、契約社員など約一千万人も存在している。今回の方針は、専門職などの職種限定、雇用期間を一年未満とするなどの有期雇用や派遣労働の職種を拡大、期間を三?五年に延長するという。これは、財界などが強く要求しているもので、資本に都合のよい雇用形態を実現させるものである。小泉政権の唱える「痛みを伴う改革」で労働者の雇用、労働条件はいっそうおびやかされる。そうした中、有期雇用の緩和に反対する集会が行われた。また、JAMの服部光朗会長は六月二十八日、中央委員会で小泉改革に反対するあいさつを行った。小泉改革に反対する労働者の闘いが求められており、こうした動きは重要である。

 有期雇用労働者権利ネットワークは七月十一日、集会「ひどいじゃない小泉さん 有期雇用の拡大で雇用は増えるの? 安心して働けるの?有期雇用の対象拡大反対! 有期労働者の均等待遇・権利確立を」を開いた。会場には、派遣、パートなどの有期雇用労働者など二百人以上が参加した。
 宮里邦雄・有期ネット共同代表(弁護士)は「有期雇用拡大の狙いと有期労働者の闘い」と題して報告した。
 宮里氏は「小泉改革による労働法制の規制緩和では、有期雇用の拡大を重要な柱にしている。有期雇用問題については、九八年の労働基準法改悪の時に、資本の側から有期雇用の拡大が求められた。だが、私たちは、拡大は終身雇用を破壊しすべての雇用を有期雇用に置き換えるものであると反対した。有期雇用では、パート、派遣、契約社員などは一年未満しか雇用契約を結べない。しかし、財界は有期雇用の対象の拡大、期間の延長を強く求めている。つまり、使いやすい雇用、逆に言えばいつでも解雇できる制度を求めている」と指摘した。
 氏は続けて、この狙いについて「第一に、有期契約であるため、自由に解雇できる。第二に、正社員とまったく同じような仕事をしていながら、賃金などの労働条件が安く差別されている。第三に、有期労働者は更新があるだろうか、という不安がある。その有期労働者が労基法の定めた労働者の権利を主張できるだろうか。実際には、会社の顔色を見ながら仕事をすることになる。ましてや労働組合を結成すれば、契約更新などは行われない。このように有期雇用は、まさに労働基本権を抑圧するものである」と訴えた。
 次に黒岩容子弁護士が「ILO条約一五八号では、有期雇用期間の終了に際しては、合理的な理由がない限り更新を希望する労働者を保護することを求めている。だが、わが国政府は、この条約を批准していない」と、政府に対し批准を要求した。
 その後、均等待遇アクション二〇〇三や派遣労働ネットワークの代表から、有期雇用労働者の労働条件の実態や運動の報告が行われた。
 現場からの報告として、全統一千葉市非常勤職員組合、全国一般東京南部・カンタス航空客室乗務員組合が壇上に上がり、報告した(要旨別掲)。
 最後に、有期労働者の対象拡大・期間延長に反対する集会アピール、政府への要請を採択した。小泉政権の改革は「痛み」を伴うと主張しているが、この有期雇用問題では労働者の雇用形態そのものを破壊するものであり、まさに労働者に「激痛」を求めている。この集会のように、さらに小泉改革に反対する声を大きくすることが求められている。


カンタス航空乗務員組合の報告

 私たちは六月二十七日の東京高裁で勝利判決をかち取った。だが、会社側は上告してきた。
 これから私たちの全面的な職場復帰に向けて全力でがんばりたい。
 私たちの闘いだが、会社は九七年に労働条件を改悪することを告げてきた。それは、賃金を五〇%カットすることと、乗務時間を一・五倍にするというものだった。私たちは、これを受け入れられないと反対したところ、有期契約のよる雇い止めということで解雇された。
 私たちは、社前行動や成田空港での宣伝なども行ってきた。最初は、成田空港でビラをまくことさえはばかられたが、多くの支援の皆さんの協力もありやってこれた。
 判決では、私たちの職種を専門職としており、これは大きな意義がある。航空界では、契約スチュワーデスやアルバイトスチュワーデスなどの問題もあり、この判決は重要だ。さらに、多くの有期雇用労働者にとっても激励するものとなった。
 だから、声を大にして私たちの主張を通していくことが大事だと感じている。闘いはまだ続く。最後まで、皆さんとともに闘っていく。

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