20010715

東京 平和遺族会が集会

靖国参拝断じて許さぬ


 平和遺族会全国連絡会主催による「ここが問題! 靖国神社公式参拝」が七月七日、東京で行われ、百人以上の遺族や市民が参加した。
 集会は、西川重則・事務局長のあいさつで始まった。氏は、「二十一世紀となり、戦没者の子や孫の時代となった。遺族とは、戦争によって肉親と希望を奪われた人びとだが、誰がこれを奪ったのかを明らかにすることが、平和を樹立するために重要だ。悲劇を繰り返さないためにも、小泉首相の靖国神社参拝を拒否しよう」と、呼びかけた。
 続いて、戦没者遺族が次々に発言した。
 三浦永光・津田塾大教授(キリスト者遺族の会会員)は、政府の歴史認識の欺まん性について発言した。
 「小泉首相は、靖国参拝は『国のために戦った人びとへの追悼』という。だが、あの戦争は侵略戦争であり、『国のため』ではない。しかも、靖国は戦意高揚のための施設であり続けた。だが、彼らは国外に対しては、九五年の『村山談話』などをタテに、『反省の態度は不変』などとしている。こうした使い分けは矛盾であり、許されない」と、政府を批判した。
 菅原龍憲・真宗遺族会事務局長は、「小泉首相の靖国参拝は、戦死者を政治的に利用するものであり、国家の戦争責任を回避するものだ。彼は『国難に殉じた人びと』というが、『国難』だったのは日本の侵略を受けたアジア諸国の方である」と断じた。さらに、「この時期の靖国公式参拝は、周辺事態法など戦争態勢を発動するための国民動員という狙いがある。憲法にある『政教分離』の意義をもっと訴える必要がある」と提起した。
 また、韓国からは李煕子・太平洋戦争被害者補償推進協議会副代表が発言。父親が陸軍軍属として徴用・戦死したことや、その父が遺族の知らないうちに靖国神社に合祀(ごうし)されたことを怒りを込めて告発した。
 李氏は「強制的に徴用した上に、家族の意思に反して合祀するとは許せない。まして、靖国は日本のために戦った人をまつる所と聞き、怒りを通り越してあきれ果てている」と述べ、合祀を取り消すよう提訴を行ったことを報告した。
 なお、靖国神社には五万人もの朝鮮半島、台湾出身者が合祀されているが、神社側は「いったん神となったものは取り下げない」という不誠実な姿勢をとっているという。
 平和遺族会は小泉首相の靖国参拝に向け、闘いを強めようとしている。同会は結成から十五年を迎えたが、本年の取り組みは戦没者遺児の発言に重点をうつすなど、新たな出発をうかがわせるものとなった。

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