労働新聞 2002年11月25日号 通信・投稿

なばな通信

食・健康・農業の話(2)
日本人と日本食の健康な関係

大橋 咲子

 寒い日が続きますね。皆さん、お元気ですか?
 年も押し詰まってくると、忙しくなります。スタミナをつけるため焼肉でも食べようと思う人は多いと思います。その前に、ちょっと考えてみませんか?
 戦後、日本人の食生活は欧米化の一途をたどります。学校給食は米国からの輸入原料でつくったパンと脱脂粉乳から始まりました。当時、パンを食べると頭が良くなるとマスコミを通して宣伝され、米国の食料戦略にそった「食生活の改善」が進められました。今やパン、肉、サラダは日本人の常食になり、その結果が「食生活習慣病」です。
 戦後の肉食のおかげで、日本人の体格も大きくなりました。しかし、学校では走ると死ぬ子供が増え、マラソンには親の同意が必要です。身長が10センチ伸びると、500メートルの血管が必要となります。しかし、心臓は急には大きくなりませんので、激しい運動が死に直結します。日本人が欧米食で健康になる内臓を持つには、あと2000年はかかると言われています。今の私たちの体は、何千年もかけてつくられてきた、連続の途中です。つまり近くで取れたもの、季節のものを食べて生命を維持するようにつくられていますので、急な食生活の変化には対応できないのです。
 ちょっと話が変わりますが、肉食獣は決して肉食獣を食べません。食べるのは草食獣です。しかも最初に草のたくさん詰まった内臓を食べます。北の地方に位置するヨーロッパでは大地の恵みが少ないので、草を食べる動物を食べてきた歴史があります。血の一滴・内臓もすべて残さずに食べます。その工夫がソーセージやハンバーグです。何千年もかけてこの食生活で健康を維持できるようにつくられているのです。
 日本人の病気の主な原因は「肉の常食」「パンの常食」「野菜不足」です。肉はタンパク質と思っていませんか。平均的に肉に含まれるタンパク質は17%、あとは脂肪と水分です。パンは製造過程で油脂を使います。食べる時に、バターやマーガリンを使い、脂の取り過ぎになります。
 欧米人はエネルギーを油脂で補っていますが、日本人はコメなどの炭水化物で補ってきました。だから腸の長さが違うのです。タンパク質は魚や大豆製品で、カルシウムも魚や野菜で摂取できます。
 野菜は生でなく、おひたし、煮びたし、または炒めて食べましょう。ビタミンの細胞膜は硬いので、よくかんでも、生では20%しか吸収されません。生野菜で必要な栄養を取るには、毎日大きな洗面器山盛り1杯の量が必要です。季節外れの野菜、ハウス栽培の野菜は栄養価が低いので、旬の露地野菜が最適です。
 では、欧米食と日本食は、食料としてどちらが優れているのでしょう。ちなみに、10歳で大学を卒業したIQ200の米国の天才少年、マイケル君の食事は日本食。そして毎日欠かさず食べるのは納豆だそうです。
 米国の食料戦略に負けず、健康な体と元気な脳細胞をつくろう!
 忙しい皆さん! 野菜、豆腐、きのこ、ワカメなどの具だくさんの味噌汁、ごはん、納豆、のり、あとはさば缶でもあれば、ベストの日本人の食事です。                      
(続く)


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